先々週発生した謎の同時多発通信停止事故、通称「P鯖の悲劇」。
あのとき私達は間違いなく、LoCを倒す一歩手前までいっていた。もう終わってしまったことなのだけれどもあの悲劇さえ起こらなければ、間違いなくLoCは私達の前に組み伏せていたことだろう。
その苦々しさを心に抱いたまま挑んだ先週。
残り2%まで削りながらも、最後の最後で火力が足りなくなってしまい、またしても私達は苦汁をなめる思いをすることになる。
あと一歩、あとほんの僅か一歩……その一歩がどうしても届かなかった。
そして昨日。
神に挑み続けた者達の、その末路は――。
制限時間まで、残り10分を越えてしばらくして。
ついに、その時は訪れた……!
「この私を… 倒すとは…
お前達は、神を… 殺したのだ!」
ついに!
P鯖LoC撃破!!
E鯖に遅れること2週間。
ついにP鯖も神殺しを行うことに成功したッ!
シルク包帯300、バナミル100、GSP70、武器はMGなどかなりの準備をしたにも関わらずそれら消耗品はほぼすべて使いきるほどの超激戦。
あまりにも熱心に1時間半も攻撃していたもので流石に疲れたが、どうやら最後まで前線で戦っていたのは、私を含めて
僅か12人だったようだ。途中で回復部隊が壊滅したときは、もう駄目かとも諦めかけたが、本当によく倒せたものだ……。
……あ?
えぇぇぇぇ!?Σ(゚Д゚;)
そりゃかなり攻撃してたし、自分の攻撃がLoCへのかなりのダメージ源になってるぜ、という自負はあったけれど、まさかルート権取れるなんて!?
激しく想定外の事態……まさに「神殺し」の称号が……うへぇ……。
勝利後の原初の泉周辺。
その人の少なさから、生き残れた人がごく僅かだったことを物語っている……。
開戦時は128人もいたのに、LDなどで80人台まで減り、あげく前線で生きていたのは12人とは……。途中で配布の人達が合流してくれなければ、その12人も死んでいたに違いない。
まさに紙一重の、奇跡の勝利といえよう。
天の門から脱出し、外でカオスの思い出話に華が咲いたあと、解散時に歩いて帰ることにした。HRが出来てから来るのも帰るのもいつもアルターばかりだったのだけれど、こういう時くらいは昔のように徒歩で帰ってみたくなったのだ。
哀愁漂うBGMが流れる雪原を歩きながら、振り返る。
最初にカオスに参加したときのことや、過疎ス……カオスルール変更時のゴタゴタや神龍イベント、そしてハドソンのこと……。ほんの十数分前まで、ハドソン最後の遺産であるLoCと戦い、それを打ち破ったというその事実が未だに夢のようで、でも確かに現実だったのだと、じんわりと心に染みてくる。
まだやることはたくさんある。
カオスエイジにしたって、全門撃破という課題がまだ残ったままだ。
ワラゲや別鯖での新たな計画など、今後もまだまだMoEライフは続いていく。
だけど。
振り返って雪原の景色を見ながら思う。
これは、一つの終わりなのだ、と。
まだ先は続くけれど、ここで一つの区切りが終わってしまったのだと……。
そう思いながら私は、この地を去っていった。
おまけ。
LoC戦で使用していたMGチョッパー。
これで攻撃とSDとコダチによる反射などで戦っていたわけだが、終わったそのとき、耐久度が1まで削れていた。壊れる寸前でのボロボロ状態だけど、この剣で勝利を勝ち取った。LoCを殺した。
――まさに、
神を殺した咎人の剣じゃないか。
ヴァルキリープロファイルに出てきた「咎人の剣~神を残獲せし者~」のまんまだね。
ということで、思い出の品としてこれは取っておこうと思った。